グルテンフリー食と低フォドマップ食は、どちらも胃腸や腹部に慢性的な症状がある方に効果があるとされる食事法です。
では、この2つの食事法は具体的にどのような点が違うのでしょうか?
そこで今回は、グルテンフリー食と低フォドマップ食の「違い」について解説いたします。
まずは、それぞれの食事法について簡単にご紹介します。
グルテンフリー食とは?
グルテンフリー食を簡単に説明すると、グルテンを含まない食事のことです。
グルテンは主に小麦に含まれているので、小麦を使った食品・食事を避けるのがグルテンフリーの食事法となります。
グルテンフリー食事法は、小麦アレルギーの人はもちろん、セリアック病、非セリアック・グルテン過敏症などに対応した食事法です。
小麦・ライ麦・大麦などに含まれるグルテンに対して免疫反応を起こし、小腸が委縮して栄養障害をきたす症状があります。
セリアック病ではないが、グルテンを含む食品を摂取すると軽度の炎症を引き起こす症状があります。
過敏性腸症候群の方の中には、非セリアック・グルテン過敏症のケースが含まれていることもあり、グルテンフリー食事法によって改善する場合があります。
低フォドマップ食とは?
低フォドマップ食を簡単に説明すると、主に過敏性腸症候群の方やお腹にガスが溜まりやすい体質などを改善する食事法で、食べて良い食品・食べてはいけない食品の分類に従って食事を摂ります。
- F・・・Fermentable 発酵性
- O・・・Oligosaccharides オリゴ糖
- D・・・Disaccharides 二糖類
- M・・・Monosaccharides 単糖類
- A・・・and そして
- P・・・Polyols ポリオール
上記のような腸で分解・吸収しづらい食品をフォドマップと呼び、これらの食品を避けることで胃腸が改善するという食事法です。
フォドマップの食品については、フォドマップ食品一覧にまとめて紹介しております。
グルテンフリーと低フォドマップ食の違い
グルテンフリーも、低フォドマップ食も、基本的に「小麦」を避ける食事法です。
この点ではどちらも同じと言えますが、低フォドマップ食はその他にも様々な食品を避ける必要があり、低フォドマップ食の中にグルテンフリー食が含まれていることになります。
それぞれの食事法は「目的」が異なるものの、こと過敏性腸症候群に対する食事法としては、グルテンフリー食だけの場合よりも低フォドマップ食のほうが効果的という研究結果があり、グルテンフリー食で効果が感じられなかった人の中には「小麦のグルテンだけが不調の原因ではないのでは?」と疑問を抱いて低フォドマップ食に切り替えている人もいます。
今までグルテンフリー食で胃腸の調子が改善しなかった人は、低フォドマップ食を試してみてはいかがでしょうか。
実践してみたい方は、当サイトのステップ1:食事による胃腸への影響を知ろう!から順に記事をご覧になってみてください。