ステップ1では食事による胃腸への影響を勉強しましたが、ここからはSTEP2FODMAPの糖質について理解しようということで、FODMAPという食事法の理論について詳しく解説していきます。
FODMAP(フォドマップ)とは?
FODMAPとは、『Fermentable Oligosaccharides Disaccharides Monosaccharides And Polyols』の頭文字をとった言葉で、炭水化物に含まれるお腹の不調の原因となる糖質の総称です。
このお腹を不調にさせるFODMAPの糖質を摂取すると、小腸の働きが過敏になり、腹痛、下痢、ガスが溜まる原因となります。
- FFermentable(ファメンタブル)
- 発酵を意味します。
- OOligosaccharides(オリゴサクライズ)
- オリゴ糖を意味します。
- DDisaccharides(ダイサクライズ)
- 二糖類を意味します。
- MMonosaccharides(モノサクライズ)
- 単糖類を意味します。
- AAnd(アンド)
- そして・・・
- PPolyols(ポリオール)
- 糖アルコールを意味します。
FODMAPの『A』は糖質ではなく、言葉の語呂を合わせるために入れたものですね。
FODM(A)P、これらの糖質を含む食材・食品を摂取しないようにすることで、お腹の不調を改善していくことを目指します。
これが低FODMAP食の食事法です。
低FODMAP食の驚くべき効果
低FODMAP食の効果は科学的にも証明されており、食べられる食材・食品は限定されますが体に必要な栄養素はきちんと補えるので、その点では安心して始められる食事法です。
左記は、お腹の不調を感じている人たちが常用食からオーストラリア食に切り替えた場合と、低FODMAP食に切り替えた場合を比較した表です。
縦軸がお腹の症状の辛さ(0~60)、横軸が食事法を切り替えてから経過した日数を示しています。
この表を見ても分かるように、食事法を低FODMAP食に切り替えてから約3~6週間で一気に改善しているのがお分かり頂けるかと思います。
過敏性腸症候群の人も改善できる
日本人の多くが過敏性腸症候群という病気だといいます。
アジア全体では9.6%、そして日本人は14%もの人が過敏性腸症候群になっているそうです。
また、消化器科を受診する患者さん31%もの人が過敏性腸症候群だそうです。
お腹の調子がいつも悪いなら…
検査をしてみたら、もしかしてあなたも過敏性腸症候群かもしれませんよ。
過敏性腸症候群チェック
お腹の不調や腹痛が、過去3か月・月3日以上、繰り返し起こる人で、さらに以下の3つの症状のうち2つ当てはまる人は、過敏性腸症候群の可能性があります。
- 排便後、お腹の不調・腹痛がやわらぐ
- 腹痛で下痢または便秘になることが多い
- お腹の不快時に便が水っぽい、または硬い
大腸がんなどの病気でも同じ症状が出ることもありますので、当てはまっている人は一度、病院でしっかりと検査することも大切です。
便の状態もチェックしておこう!
過敏性腸症候群のチェックの他に、便の状態もチェックしておきましょう。
あなたの便は、以下の表の中でどのNoの状態ですか?
No | 便の状態 | イメージ |
---|---|---|
1 | ころころの便 | |
2 | 硬い便 | |
3 | やや硬い便 | |
4 | 普通の便 | |
5 | やや柔らかい便 | |
6 | 泥状の便 | |
7 | 水のような便 |
理想の便は、No,4です。
Noが1に近いほど、消化管を通過するまでの時間が長くかかっており、Noが7に近いほど消化管を通過するまでの時間が早いということになります。
過敏性腸症候群のチェックも、便のチェックも、どちらも不安がある方は、きちんと病院で検査を行って検査を受けてみると良いでしょう。
それでは次のステップから、低FODMAP食のやり方について解説していきます!
▼次のステップへ!
STEP1食事による胃腸への影響を知ろう!
STEP2FODMAPの糖質について理解しよう今ココ
STEP3低FODMAP食(フォドマップ)をやってみよう!
STEP4フォドマップ(FODMAP)食品一覧